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ママが勝ち取った「自転車3人乗り」
ママが勝ち取った「自転車3人乗り」
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080414/23408?cd
ママチャリライダーは迷惑だ!! なんて言わせません
黒須 みつえ(2008-04-15 11:45)
育児期の多くの母親にとって、そして私にとって、いわゆるママチャリは重要な育児アイテムです。
自転車3人のりが認められた今こそ安全運転を(写真はイメージ、撮影:村上和巳)
しかし一部ではこのママチャリライダーがあまり好ましく思われていないようです。
昨年末、警視庁により幼児用補助席を利用しても自転車の3人乗りは罰則の対象になるという方針が定まり、この春にも明文化される予定でした。しかしその後のアンケートなどでママたちによる多くの反論などを受け、安定した構造の自転車であることを前提に容認される動きとなったそうです。
これについて「ほっとした」という意見や「危なっかしい」「迷惑だ」「歩けばいい」などと賛否があったようです。
私も出産を機に、それまで乗っていたマウンテンバイクを諦め、ママチャリライダーとなりました。朝の出勤前にあわただしく子供を乗せ保育園に送り、仕事が終わると遊び疲れた子供を再び乗せ買い物へ。今でこそ保育園が近くなり、通う子供もひとりとなりましたが、数年前に3人乗りが罰則対象となっていたら、間違えなく「それは困る!! 」と声をあげていたひとりでしょう。
仕事をしていなくたって、例えば買い物の荷物を抱え、2人、3人と子供の手を引き歩くというのは毎日を生活する主婦にとって、とても現実的なことではありません。ただでさえ子供は、つないだ手をすぐに離そうと思考をこらします。羊のように従順であれば、私は口笛を吹き、安全に歩かせることも容易でしょう。そして私はたくさんの荷物と幼い子供たちを目の前に、よく思っていました。「私の腕は2本なのよ!! 」
ですから、ママチャリというのはなんとも素晴らしい育児アイテムなのです。
「3人乗り禁止明文化」の動きがあった背景にはそれなりの問題があるには変わりありません。
交通事故総合分析センターの「交通統計」によると、少子化が進んでいるにもかかわらず、93年から98年の5年間で、6歳以下の子供を同乗中の自転車事故数はおよそ1.6倍に膨れ上がっているという結果が出ています。
この結果については「ちょっとの怪我でも病院に連れていく親が増えたのでは」「進む核家族化により親が子供を連れ歩く率が高くなったからでは」などとも推測されていますので、分母の不確定なこの統計だけでは、実際、子供同乗中の事故が増えているかどうかを決めるのは難しいように思えます。
問題は、増えた増えないではありません。子供を同乗させることにより明らかに不安定になる自転車は、単独乗車より危険指数が高いことは明白です。
交通安全協会による「自転車に同情する幼児の事故実態等に関する調査報告書」(PDF資料)によると、子供を同乗中の事故経験者は同乗経験者全体の13.1%だそう。この数字もまた、単純には単独乗車と比べることはできないでしょうが、このアンケートで特に注目すべきなのは事故時の状態です。
「駐輪していた、または駐輪しようとしていた」が最も多い35.8%。「発進しようとしていた」の14.0%がそれに続きます。
走りだしてしまえば比較的安定している2輪車ですが、特に危険なのは低速時、発進・停車時。
去年通っていたバイクの教習所でも、自分の制御能力の限界を理解するという教習科目がありました。これは2輪車を運転する肝だとも思います。停めたバイクにまたがり、教官の補助を受けながら左右に車体を傾け、自分の足で支える能力の限界を体感するのです。傾ける角度がある一点を超えると、とたんにもう支えきれなくなり身を引き離して倒すしかありません。
バイクに比べ、非常に軽い自転車の場合、力の弱い女性でも傾けて支えきれないということはそうないと思います。それにひとり乗りでなら、みなさん幼いころからこの限界を体感していることでしょう。
しかし子供を乗せたらどうでしょうか? 例えば、ひとり15キロの子供を2人乗せたら、それだけでもう30キロです。子供を同乗させ走行するには、この変化する自分の限界の誤差を自覚することが重要だと思います。
また子供を乗せた状態で支えきれない傾きになったとき、足のつく自分だけさっとよけることができても、結果は明白。よりダメージを受けるのは親ではなく子供です。やはり子供同乗には、それだけリスクがつきまといます。
このように不安定な2輪の特性からも、子供を乗せたまま自転車のスタンドを立て、親がちょっとでもその場を離れるというのは言語道断でしょう。子供が置物のようにバランスを保ったままじっと動かないなんてこと、まずあり得ません。虫がブ~ンとちょっかいを出してきたら、もうアウトです。
目を離したすきなど、止めてある自転車に子供がひとりでよじ登るというのも非常に危険です。私も自らの不注意で、息子がよじ登った自転車もろとも倒れたことがありました。幸いそばにいてすぐに気が付き、すんでのところで支えることができましたが、これはラッキーでしょう。打ちどころを考えると、実に冷や汗ものでした。
これらを目撃すれば第三者だって、危ない、不注意だ、と思うのは当然です。
さらに軽車両である自転車は、原則として車道の左端を走ることになっています。しかし道幅の狭い車道などを子供同乗で走るというのはなかなか怖いものです。そういったとき、仕方なしに歩道を走るわけですが、もちろん歩道では歩行者が優先。しかしこのことはあまり周知されていないように思えます。
ルール以前にモラルの問題でもあるように思いますが、自転車はなかなか歩行者に道を譲ろうとしないことがあります。私も子供やら荷物を乗せた状態では停車や徐行がふらつくのを経験したことがあります。だからつい頑張って走ってしまうのかもしれませんね。もちろんママチャリに限ったことではありませんが、歩道を歩く歩行者からしたら、歩道の自転車は非常に迷惑な存在でしょう。
これに関してはルールの再認識とともに、自転車優先道路の整備推進も望まれます。自転車はもうこんなに普及しているのに、こんなにエコロジーなのに、常にどこか肩身が狭いのです。
一生懸命子育てをするママたちがせっかく勝ち取った「自転車3人乗り」。これを安全に活用するためには、己の肉体の限界や、2輪車にとって何が危険なのかをしっかり把握することが大事でしょう。
そして、ママチャリライダーは迷惑だ!! なんて言われないよう、余裕と思いやりを持った気持ちの良い利用を心掛けたいな、と、髪振り乱す自分に言い聞かせるわけです。
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