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深夜の揺れに、「緊急地震速報」を初体験

深夜の揺れに、「緊急地震速報」を初体験

http://www.ohmynews.co.jp/news/20080508/24700?cd

5月8日午前1時すぎ、そろそろ寝ようと思っていたら、天井からぶらさげているウィンドベルがシャラシャラと揺れた。

 「あれ、地震かな」と思って、チャイムの揺れを止めたものの、しばらくするとまたシャラシャラとウィンドベルが揺れた。数分ごとに地震が続いているようだった。テレビをつけて確認すると茨城県沖を震源とした地震らしく、東北から関東地方にかけて最大震度3を観測、私のいた東京は震度2が観測されていた。

 なんだか怖くなってテレビのNHKをつけっぱなしにしていたところ、特集番組からニュース番組に切り替わって、イエメンの都市マリブを旅行していた日本人女性観光客誘拐のニュースが報道されていた。それに続き、先ほどの地震のニュースをアナウンサーが話していた、まさにそのとき、またしても地震が起きた。今度はかなり大きく揺れて、ウィンドベルはさらに大きな音を鳴らし、家もゆらゆらと揺れた。

 テレビで話しているアナウンサーの声とかぶるように、「パラン、パラン」と速報のチャイム音が鳴り、「緊急地震速報です。強い揺れに警戒して下さい」という自動録音された男性の声が2度流れた。

緊急地震速報だ!

 地震では、通常、P波と呼ばれる小さな揺れのあとにS波と呼ばれる大きな揺れが来る。緊急地震速報とは、そのメカニズムを利用して、P波をキャッチし、震度5弱以上の大きな揺れのS波が来ることを予測したときに、テレビやラジオで地震発生数秒~数十秒前に警報を出すというシステムだ。

 緊急地震速報の存在は知っていた。けれども、初めての「速報体験」に、かなり慌てた。テレビに映っていたアナウンサーも慌てているように見えた。


いざというとき、あわてないためにも、日ごろから準備を……(写真はイメージ) 「緊急地震速報です。強い揺れに注意して下さい」と聞こえた途端に、画面など見る余裕はなくなった。だから画面に出ているはずの強い揺れに注意しなくてはならない地域名なんて確認できなかった。

 アナウンサーがその地域名を読み上げたかどうかも記憶にない。とにかく近くにあったペットボトルの水と財布と携帯電話と、なぜかデジカメをかばんに入れて、靴を履き、クッションを頭にあてて、どうしていいか分からずに右往左往してしまった。

 ものすごく大きな揺れを覚悟していたが、数十秒たってもそこまでの揺れはこなかった。揺れがおさまったとき、NHKはなぜかニュース番組ではなくなっていた。

 そのため、いったいどこで震度5弱以上の地震があったのか分からずに不安になった。

 茨城県沖でずっと地震が続いていたので、もしかしたら茨城かもしれない。私は、茨城に住む知人の家に電話をすぐにかけた。

 もしかしたら、かからないかもしれないと思っていたけれど、すぐに通じてほっとした。知人は「すごく揺れたけど大丈夫だよ」と言っていた。電話を終えて、やれやれと思っていると、またNHKがニュース番組に切り替わった。その報道によると、午前1時45分ごろ、茨城県水戸市と栃木県茂木市で震度 5弱を観測したという。気象庁によると、震源地は茨城県沖で、震源の深さは約40キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.7と推定された。福島県や埼玉県などでも震度4を観測していた。東京は震度3だった。

 初めて、緊急地震速報を体験しての感想は、予想外にパニックになるということだった。緊急地震速報が導入されるときにデメリットとしてこうしたパニックの例はあげられていたらしいが、どういう行動をとればいいのかシミュレーションをしていなかったこともあり、私はただオロオロするだけだった。

 また、情報がきちんと得られなかった分、恐怖だけが募った。大きな地震がくる数秒~数十秒の間でどんな行動をとれば被害を減らすことができるのか、常に考えておく必要はあるようだ。

やはり、災害は忘れたころにやってくる

 NHKのホームページ内「緊急地震速報の利用・活用の心得」によると、「身を守ることを第一に落ち着いて行動することが大事」と書いてあった。やはり日ごろの心の準備と、持ち出しの非常袋は用意しておくべきだと反省する。

 また、朝のニュースによると、気象庁の出した緊急地震速報の情報は、P派の振動の発生から1分後に出たらしく、警報は間に合わなかったらしい。たしかに、速報が流れているときはすでに大きく揺れていた。気象庁はこれを受けて、今後は、より性能を高めていきたいと言っていた。

 2007年10月1日から始まった緊急地震速報のシステム。関東地区では今回が初めてだった。たまたまテレビをつけていた私は、それを体験できたわけだが、この時間帯にテレビやラジオを利用していなければ緊急地震速報には気づかず、利用できないのだな、ということをあらためて思った。緊急地震速報の課題は今後もまだまだ出てくるだろう。

 そして今回、何より痛感したことは、「災害は忘れたころにやってくる」ということだ。緊急地震速報と、久しぶりの大きな地震で、いろいろと考えされ、結局、私は一睡もできなかった。

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